新築やリフォームの際に、ユニットバスの大きさをどのサイズにするかは悩むところだと思います。ユニットバスの大きさと特徴、そして選ぶ際のポイントを知っておくことで、暮らしに寄り添った大きさのユニットバスを選ぶことができ、間取りも柔軟な計画ができるようになります。
浴室の種類
浴室には3つの種類があります。種類とそれぞれの特徴を紹介します。
ユニットバス
ユニットバスはシステムバスとも呼ばれ、天井や壁・床などがあらかじめユニット化されていて、箱を組み立てるようにつくられる浴室のことです。断熱性や防水性の高い素材で作られていて、1~2日という短時間で組み立てができる浴室のことです。
在来浴室
昔ながらの住宅でよく見る、職人の手で作られた浴室です。床・壁をコンクリートやモルタルでつくり、木材やタイルなどで仕上げられたお風呂です。規格されているユニットバスと比べて、デザインの自由度があります。
ハーフユニットバス
壁の半分から下がユニット化されている浴室のことです。壁の半分から上は在来工法で仕上げるため、ユニットバスと比べてデザインを自由に決めることができ、在来浴室よりは安価に仕上げることができる浴室です。
ユニットバスの規格サイズ
ユニットバスには規格のサイズがあります。規格サイズは1216や1616など、4桁の数字で表記されます。この4桁の数字は前後2桁ずつそれぞれが浴室の内法寸法を表していて、1216のユニットバスであれば内法1.2m(12)×1.6m(16)となります。
これらの規格サイズは浴室の坪数(面積)によって分けられています。
0.75坪(1.5畳)サイズ
1坪タイプに比べて浴槽が狭く、身長によっては足を伸ばして入浴できないため、浴槽の幅を確認しておく必要があります。狭いスペースに浴室を計画できます。
1坪(2畳)サイズ
浴槽に浸かるときに大人が足を伸ばして入浴できるサイズです。一般的に多く普及しているサイズです。ゆったりとお風呂に浸かることができます。
1.25坪~1.5坪(2.5畳~3畳)サイズ
1坪サイズよりも、洗い場のスペースを広くとることができます。親子での入浴や、介護などを想定すると、洗い場の幅が確保できる1.25畳以上は使い勝手に優れています。
ユニットバスの大きさの選び方
ユニットバスの大きさを選ぶ際のポイントを5つご紹介します。
①足を伸ばして入浴できるかどうか
浴槽に浸かった時に足を伸ばしてゆったりと入浴できるサイズを確認しておきましょう。座った際の足の先から、背中までの長さを図って、浴槽の長さと比べて足を伸ばすことができるかを確認しておくとよいです。
確認ができない場合は、ある程度の予測をたてて足を伸ばせるかを考えておくとよいでしょう。日本人男性の股下比率は身長の約45%と言われているので、身長が180㎝だとすると、180×0.45=81㎝となります。浴槽内に座った場合は、81㎝に座面の長さを足した長さ必要になるということです。座面と余白のスペースを合わせて50㎝とすると、81㎝+50㎝=131㎝となります。浴槽内で後ろにもたれかかったり足先を伸ばしたりを考えると、ゆったり入るには150㎝程度は必要であると思います。
0.75坪サイズのユニットバス(浴槽の長さが~1.3m程度)では、身長180㎝の人は足を伸ばせない可能性が高いです。足を伸ばして入浴することを考えると、1坪サイズ以上がおすすめです。
②間取りの自由度・コスト面を比較検討する
新築やリフォームにおいて、浴室だけを重要視して設計することはありません。限られた敷地や建物の大きさの中で計画するので、他の部屋の大きさや配置、収納、コスト面など様々な条件と比較勘案して決めていきます。浴室よりも他の部屋をより充実した空間にしたい場合は、浴室はできるだけ小さく計画する、というのもよいでしょう。
湯船にあまり浸からない方や若干狭くても問題ないという方は、コストや部屋寸法が抑えれる0.75坪のサイズを検討してみましょう。
③子供や介護などを想定しておく
子供と一緒に入浴する場合や車いすを使った介護を想定する場合、洗い場の床幅をなるべく広く計画するとよいでしょう。介護の場合、介助するスペースも確保しておきたいですから、1.25坪以上のユニットバスで検討してみることをおすすめします。
④サイズ選びに困ったら今使っているお風呂の大きさと比較する
ユニットバスを選ぶ際にサイズ選びに困ったら、今使っている浴室の浴槽の大きさと比べてみるとイメージがつきやすいです。判断基準を今使っているお風呂の大きさとすることで、これから何センチ幅が広くなるなどと、イメージがつきやすくなります。
⑤最後はショールームに行って確認すること
ユニットバスは各メーカーのショールームで大きさを体感することができます。実際に浴槽内に座ってみると、カタログを見るだけでは気づかない広さ感覚を体感することができます。ユニットバスの大きさを決める際は最後はショールームに行って決めることをお勧めします。
まとめ
ユニットバスの”大きさ”に焦点をあてて解説しました。間取りの計画の際には部屋の大きさを丁寧に決めていく必要があります。規格サイズが決められているユニットバスだからこそ他の部屋への、暮らし方に合ったサイズを選定していきたいところです。
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