FRP、ステンレス、鋳物ホーロー、人工大理石の浴槽の特徴

素材

FRP浴槽

FRPとは

まず、FRP(Fiber Reinforced Plastics)とはプラスチックとガラス繊維などの強化剤でできており、繊維強化プラスチックと呼ばれています。プラスチックの軽さとガラス繊維の強さを持った素材です。

 

FRP浴槽は柔らかく滑らか

FRPはプラスチックでできているので錆びない素材です。(もらいサビはします)

質感があまりなく滑らかな肌触りが特徴です。柔らかい素材ですので、汚れやキズは他と比べると付きやすく目立ちやすいです。

キズや汚れの対策として、新しい状態のうちに表面にコーティングを施すことで汚れをつきにくくすることができます。

塗装が施されている場合は表面にキズや汚れがついても塗装補修で済む場合が多く、補修しやすいです。

 

FRP浴槽のコスト・耐久性

FRP浴槽は比較的安価(素材自体)であり、防水性が高いため浴槽として広く使われています。

耐久性はステンレス浴槽等他と何十年単位で比較した場合は少し劣ります。FRP浴槽の寿命は約10~20年です。

 

ステンレス製浴槽について

ステンレス鋼とは

ステンレス鋼(stainless steel)とは鉄に13%以上のクロムと、ニッケル等を加えてつくられます。

stain(汚れ)less(ない)steel(金属)

・・・その名の通り腐食に強い金属です

 

錆びにくく衛生的で保温性がある

前にあげたとおりステンレス浴槽は錆にくく、耐久性にも優れているため変色やひび割れも生じにくいです。きれいな状態で長く使うことができる浴槽です。汚れがつきにくい特徴もあるので衛生的です。

また熱伝導率がホーロー浴槽に比べて低いため、素材自体の保温性が期待できお湯が冷めにくいです。

 

コストと耐久性

一般的にはFRP浴槽より少し割高です。

ステンレス浴槽は傷が目立ちやすいので、掃除の際は浴槽をキズつけないようにステンレスの目に沿って掃除をするといいです。またカラーステンレスの場合、経年劣化で塗装の剥がれが起こるため(ステンレスは塗装が付着しにくい)補修が必要となることがあります。ステンレス浴槽の寿命は約20~30年です。

 

鋳物ホーロー浴槽

ホーローとは

ホーローとは、金属にガラス質の釉薬を焼き付けたもので、英語ではEnamel(エナメル)といいます。ホーロー(琺瑯)の「琺」は釉薬、「瑯」は美しい石などを表しています。

 

鋳物ホーロー浴槽はガラスコーティングで衛生的

ガラスコーティングで表面が硬く汚れが付着しづらくなるので、カビの発生を抑えることができます。雑菌を残しづらいため衛生的です。

 

全体が温まり、保温性が高い

ホーローは熱伝導率がとても高いため、浴槽自体に熱が伝わりやすく浴槽全体が温まります。一般的に熱伝導率が高い素材は温まりやすく冷めやすいのが特徴ですが、鋳物ホーロー浴槽は表面にガラス質がコーティングされており、また保温材の効果で熱が逃げづらく保温性もあります。

 

コストと耐久性

鋳物ホーロー浴槽は一般的に値段が高く、重量があるので人件費もかかってしまいます。また、経年劣化によるひび割れにより、内部の金属にサビが発生してしまうことがあるため注意が必要です。浴槽の寿命は約20~30年です。

 

人工大理石浴槽

人工大理石とは

合成樹脂(アクリルやポリエステル)でつくられたものです。意外ですが天然の大理石は全く入っていません。人工大理石は合成樹脂の種類から、アクリル系とポリエステル系に分かれます。アクリル系は耐久性が高く、ポリエステル系は安価でありその分耐久性が低く紫外線に弱く黄ばみができやすいです。またポリエステル系の人工大理石は溶剤や研磨剤に弱いので注意が必要です。

 

コストと耐久性

FRP浴槽と比べると比較的割高ですが表面が硬いため、傷や汚れが付きづらいです。FRPの浴槽と比べて衛生面から選ばれることが多いです。浴槽の寿命は約20~30年です。

 

まとめ

どの素材の浴槽にも魅力があり、素材のメリットを引き立て、デメリットを補うような浴槽がデザインされているため、素材ごとに比較しづらく浴槽の選定に迷ってしまいますね。

選定の際の覚書としては、以下のような感じです↓

比較的柔らかい素材ほど安価だがキズが付きやすい、硬い素材ほど高価だがキズが付きにくい
耐久性、肌感、保温性、衛生面、重量等 について違いを比較検討する

どの素材の浴槽にも良いところがあるので、特徴を理解した上で納得して選定すると長く大切に使えると想います。

 

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました