ブラケットライト(ウォールランプ)の種類と特徴

目次

ブラケットライト(ウォールランプ)とは

ブラケットライト(bracket light)とは、主に壁面に取り付ける間接照明のことです。ウォールランプとも言われています。

洗面室の鏡の横、廊下やリビングダイニングの壁面、玄関外の壁面などに空間を明るくする補助照明として設置されることが多いです。

ブラケットライトの構成

ブラケットライトは、壁面に取り付ける金具、ソケットがついている本体、ランプ、ランプを覆うグローブ(又はシェード)という構成になっています。

電源線を本体ソケットの結線部に接続し、本体、ランプ、グローブを取付けるような仕組みです。

本体は主にアイアン・アルミニウムなどが使われており、アーム部分は長さや形も様々な種類があります。

グローブは、ポリカーボネード・アクリル・ガラスなどの素材が使われています。
ガラスのグローブの中に裸電球を入れ、フィラメントの灯りを楽しめるタイプや、布製のシェードがついているタイプもあり、部屋のスタイルに合ったグローブ・シェードを選ぶことができます。

コンセントタイプ

既存の壁に対してブラケット照明を取り付けたい場合、コンセントに繋いで壁に設置するタイプが便利です。
電気工事をする必要がないので、比較的簡単に設置することができます。

しかし、コンセントタイプを取り付ける際には、取り付ける壁の下地が薄いと壁が壊れる可能性があるので、壁の厚い部分に取り付ける必要があります。

 

マリンランプ(船舶照明)

ブラケットライトには、マリンランプ(船舶照明)と呼ばれている照明もあります。

船舶用として使われるもので、ガラスなどでできた透過性の高いグローブの周りを真鍮や銅などの格子状のカバーで覆っているものが多く見かけられますね。

一般の住宅でも、玄関外の壁面のブラケットライト(ポーチライト)として、家の中にアクセントとしてマリンランプを設置することで、アンティーク調でレトロ感のある空間を演出できます。

ブラケットライトの特徴

・間接照明として

ブラケットライトは”間接照明”として使われることが多いです。

直接照明であるシーリングライトやペンダントライト、その他スポットライトなどと組み合わせて計画することで、間接照明としての効果が発揮されます。

部屋全体の明るさで考えるとブラケットはあくまで補助的な役割となるので、多灯分散を意識することが重要となります。

・灯りと装飾

ブラケットライトは、直接照明で暗がりができてしまう場所や、直接照明を消したときに部分的に灯りを灯したい位置に設置すると効果的です。

また、ブラケットライトは部屋の中で大きな面積を有する壁を装飾するため、平坦な壁にアクセントを付けるという効果もありますので、装飾を目的として部屋を飾るという目線で設置するとお洒落な空間が演出できます。

ブラケットには様々な形のものがあるので、それ自体を照明としてではなく、光のアートとしてみるというのもおすすめです。

・スペースに余裕を持たせる

ブラケットライトは、壁に取り付けると想像以上にスペースを使います。

リビングやダイニング・洗面などに設置する際は、ものを動かすときに当たる可能性がないか十分に検討する必要があるでしょう。廊下に設置する際は、部屋や収納の扉と干渉しないか、歩行スペースが確保されているかを確認しましょう。

また、取り付ける際には天井から30センチ離すなどの注意点もありますので、計画の際に設置高を検討する必要があります。
実際に設置する際には商品の説明書を確認することが必要です。

・日本の文化にもピッタリ

現代では、廊下の面積を極力狭めた住宅が流行っていますが、昔から日本の住宅は土間や長い廊下、広縁など、居室ではない空間が重要視されてきました。

古民家のリフォームやリノベーションの際に、そういった空間にブラケットライトを配置することで新しい空間としてそこに懐かしさや新たな機能を持たせることができるのではと思います。

・壁の下地を考える

住宅の新築、改修の場合、平面プランを決めたあとに照明の配置を決め、工事の際にブラケットライトを取り付ける壁の下地に下地板を仕込む、という流れになりますので、平面プランを見る段階で照明の位置をあらかた決めておく必要があります。

ブラケットライトを計画する際は、工事が始まって壁が塞がれる前までに業者へその旨伝えておきましょう。

まとめ

ブラケットライトは、他の照明の補助照明として使用する”間接照明”として効果が発揮されます。
また灯りだけではなく、アートとしても取り入れることができます。

何気ない空間を際立たせることができ、種類もたくさんあるので部屋のスタイルに合わせて活用することができるブラケットライト。

特に海外のものには遊び心のあるデザインも多くありますので、灯りつきの装飾として取り入れてみるととても楽しめそうです。

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この記事を書いた人

現場監督クロと、住宅設計士シロの建築士コンビが運営。


”住宅の間取りと照明”
についての知識・情報を発信中。

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