ダウンライトの種類と特徴

照明の種類

ダウンライトとは

一般的に天井に埋め込み下面を照らすタイプの照明器具のことを言います。

ダウンライトは75〜150Φ程度のものが主流となっています。よく見られるのは円形のものですが、角型のものもあります。またトリム(ダウンライトの枠)についても様々な素材があり、木枠がついているものやシリコーンの反射板で覆われているタイプもあります。トリムレスのダウンライトもあり、天井とダウンライトを一体化させることもできます。

ダウンライトの構成

ランプ、ソケット、ハウジング(器具のこと)、トリム(枠)、コーン(反射鏡、コーンレスタイプも有る)等で構成されています。

トリム(枠)について

トリム

ダウンライトと天井の取り合い部についている枠の部分をトリムといいます。一般的にトリムは丸い形状のものが多いですが、角状のものもあります。トリムの素材はアルミニウム合金や鋼板に塗装されたものが多く使われています。また木製のトリムもあり、和風モダンな空間を演出することができます。

トリムレス

文字通りトリムがついていないタイプの照明のことです。トリムの凸凹がない分、天井とダウンライトが一体となりシームレスにみえます。

コーン(反射鏡)について

コーンとは、光源の周りを覆うようについている傘のようになっている反射鏡のことです。

シングルコーン型とダブルコーン型

コーンの形には主に2種類あり、円錐形の反射鏡が1段のものをシングルコーン型、2段になっている(断面で見ると雪だるまみたいな感じです。)ダブルコーン型があります。最近ではダブルコーン型が多く普及しており、効率よく光が出るのでこちらのほうが明るくなります。

バッフルタイプ

コーンがギザギザになっており光源の反射による眩しさを屈折により抑えてくれるタイプです。一般的なコーンがついているダウンライトより、光の方向が下に向かいます。

集光タイプと拡散タイプ

ダウンライトは、大きく分けると集光タイプと拡散タイプに分類でき、その中で更に効果によって分類できます。

集光タイプ

明るくしたい場所をスポットで照らすタイプのことで、部屋の中で明るい場所と暗い場所をつくる事ができます。

ピンホールダウンライト

穴が小さく局所的に照らす集光タイプのダウンライトです。住宅では書斎やニッチなど、照らしたい場所が決まっている場合にスポットで照らすために使うと効果的です。

ウォールウォッシャー

壁を照らすために設計されているタイプのことです。壁の素材の陰影やアートを照らすのに効果的です。

ユニバーサルダウンライト(アジャスタブル型)

光の向きを調節することができる集光タイプのダウンライトです。照らしたい場所がきっちり決まっていないがスポットとして使いたい場合に便利です。

グレアレスダウンライト

グレアカットオフアングル(ダウンライトのコーンの斜めの部分の角度)が大きいため、配光の範囲がベースタイプに比べて狭いです。光源が隠れる範囲も広いため、光を感じにくく目に優しいです。

 

拡散タイプ

部屋の広範囲を照らすタイプのことで部屋の明るさを均一にしたい場合に適しています。

ベースタイプ

よく使われる一般的なダウンライトです。部屋を全体的に明るくすることができます。

 

傾斜天井用ダウンライト

斜め天井に合わせて取り付けることができるダウンライトです。水平の天井に取り付けて壁面を照らすこともできます。

高気密ダウンライト

室内の空気はダウンライトを介して天井裏と行き来をしています。(照明器具と天井やソケットと反射板の隙間から空気が流れます)住宅の気密性を重視する場合は、高気密SB形(SGI形)を使うことで気密性を高めることができます。パッキンと断熱材により隙間を塞ぎ、気密性を高めることで住宅の冷暖房負荷低減となり省エネにも寄与します。

まとめ

ダウンライトにも様々な種類があり、用途ごとに使い分けることでそれぞれの効果が発揮されます。ポイントとしてダウンライトの基本、下記覚書です。

・ダウンライトは天井に埋め込まれた下を照らす照明のこと

・集光タイプと拡散タイプに分かれ、更に細分化され様々な種類がある

・トリムとコーンの違いで見た目や効果に影響がある

万能なダウンライトですが、タイプ別の特徴や効果を理解した上で計画をしないといけません。
万能なだけに「とりあえずダウンライトを。」という照明計画をしてしまうと、天井がボコボコするだけでその効果を活かしきれない計画にもなってしまいます。
まずは特徴をざっくりとでも理解する必要があります。

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