ダクトレールとは主に天井に取付けるレールのことです。レールに配線を仕込み、レールに照明を取り付けて使用します。ライティングレール、ライティングダクトレールとも呼ばれています。
ダクトレールの種類
環境や目的に応じて、部屋に合うダクトレールを選ぶことが重要です。
ダクトレールにはさまざまな種類があり、理想の部屋をつくるためには把握しておく必要があります。今回はダクトレールを4つに種類分けして紹介します。
直付タイプ(電気工事必要)
天井面に対してダクトレール本体を直接ビスで取り付けるダクトレールのことです。天井面にピッタリとくっついている感じの仕上がりとなるので天井の仕上げによって、位置や方向をしっかり検討する必要があります。
埋込タイプ(電気工事必要)
天井などにダクトレールを埋め込みます。天井の中にレールが納まるため、レールが目立たず天井の仕上げを活かした空間をつくる事ができます。
照明による凹凸が少なくなることで空間をすっきりと見せることができます。
天井の下地に対してダクトレールを取り付けていくことになるため、天井仕上げを含めた建築工事が必要です。
アダプタ取付(簡易取付)タイプ(電気工事不要)
直付タイプ・埋込みタイプとは違い、簡単に取り付けができます。
天井に設置された引っ掛けシーリングやローゼットに対してアダプタを取り付けて、ダクトレールをはめこみ取り付けます。シーリングには種類があるので、取り付けれる種類であるかどうか確認が必要です。
商品によって付けれる灯具の重さ(総重量)が決められていますのでよく確認しましょう。片側2~3kg程度が一般的です。
このタイプは電気工事が不要で、後付で簡単に取付けることができるので手軽さが一番のポイントです。
吊り下げタイプ(電気工事必要)
ダクトレールを天井などからパイプで吊り設置するタイプのことで、主に天井高のある空間に活用されています。ハンガーと呼ばれる吊材を1m程度の間隔で天井上の下地材に固定し、本体をハンガーに吊り下げます。
ハンガーの長さも様々で伸縮するタイプもあり、照明の高さを調整できます。
天井→吊りハンガー→レール→照明と、天井から照明までが離れているので、照明までの器具の繋がりが部屋に良いアクセントとなります。
また、吊りハンガーでレールを吊ることによる浮遊感を楽しめる要素の一つとなります。
ダクトレールの特徴
レールの長さを調節できる
ダクトレール本体は鋸(部品によってはプラスチック鋸など)で切断することができます。
設置したい面に対して必要な長さ分のレールを設置できるため、ちょっと長かったなどという心配が不要です。少しの長さの違いで部屋としての納まりが気になったりしますので、長さの自由度があるのはいいですね。
照明を移動できる
ダクトレールに取り付けた照明はレール上であれば移動させることができます。照らす対象に対して照明の位置が少しずれるだけで影ができてしまったりするため、照明と対象の位置関係はとても重要です。
部屋の模様替えや用途に合わせて照明の位置もずらせるため、ダクトレールは可変性に長けています。
ダクトレールの色
ダクトレールはホワイト、オフホワイト、ブラック、シルバーなどの質素な色合いのものが多いです。色によって部屋のイメージが変わりますので、ダクトレール単体としてではなく、部屋全体のイメージに合うように色を合わせることが重要です。
部屋のイメージを損ないたくない場合は、天井や床の色に合わせると無難です。
逆に明るめの天井に対してブラックなど、対比のある色を使うとレールの存在感が強くなり、レールのラインが部屋に味をつけてくれます。
ダクトレールの楽しみ方
ダクトレールの端に1灯だけ照明を設置する
1本のダクトレールに均等割付で照明を設置することが一般的?かと思いますが、レールの端に1灯だけ灯具の長いタイプのペンダントライトなどの照明を付ける方法もおすすめです。レールと灯具のL字のラインと偏りによるアンバランスさに惹きつけられます。
ダクトレールに複数の照明を付ける
ダクトレールにペンダントライトやスポットライトを複数設置すると部屋に落ち着きや明るさのバランスを与えてくれます。同じペンダントライトを並べることで部屋の中に統一感のあるゾーンをつくることができます。
また、スポットライトをダクトレールに複数並べ向きをそれぞれ散りばめることでスポットライトで灯りのバランスを取るということもできます。その場合は部屋の余白(何もものがないところ)を照らすようにするのも眩しくなりにくくおすすめです。
複数の照明のまとまりをデザインできるというのもダクトレールの特徴ですね。
まとめ
ダクトレールは、照明の位置や照らし方、まとまりによるデザインなど多くの楽しみ方があります。また、機能性が高く模様替えにも対応できます。レールの存在感を少なくできる埋込みタイプからパイプでレールを吊るタイプまで様々なタイプがあるので、目的や部屋のデザインに応じてダクトレールを選定すると面白いかもしれません。
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