トイレの照明の選び方のポイント

トイレの照明

トイレを居心地の良い空間にするには、空間の明るさや、照明の配置がとても重要な要素となってきます。

トイレは一般に1畳程度の大きさであり、家具等を置くスペースも限られているため、空間のアクセントとしても、照明の役割は重要です。

 

目次

トイレの明るさは?

JISではトイレの明るさは75lxを推奨値としています。居間の団らんが200lx、読書作業が500lx、廊下は100lxとされています。

引用:JISZ9110:2011 照明基準総則

 

このことから、他の室と比べるとトイレの維持照度は低めであるということがわかります。細かい手元作業のする空間とは違い、明るさが比較的抑えめに設定されています。

 

トイレの照明は40wでは暗い?

トイレの照明は白熱球40w~60w相当の照明を取り付けることが多いです。

日本照明工業会の電球形LEDランプ性能表示等の ガイドラインでは、白熱電球40w相当は485lm以上とされています。

引用:電球形LEDランプ性能表示等のガイドライン(日本照明工業会)

 

一般的に明るさは1畳あたり300~600lmの間を目標とすることが多いので、トイレが1畳だとすると、40w相当1灯で最低限の明るさは確保できることになります。

ということで、1畳のトイレの明るさは40wでも大丈夫です。ただし、実際に40wにするか、60wにするかはトイレの雰囲気をイメージし、選ぶ際にポイントをおさえて計画することが大切です。

 

トイレ照明の明るさを選ぶ

トイレでのリラックスを重視するなら、40wがおすすめ

寝る前や深夜など、時間帯を問わず使用する頻度の多いトイレは、リラックスできる空間づくりを心がけると良いです。

トイレは壁紙にアクセントを付けたりと、リビングや廊下との関係性をもたせず、独立した空間として設計することが多いです。この様におしゃれなトイレの空間をつくる場合、40w相当の照明で、空間の中に明るみと暗がりをあえてつくることで、おしゃれなデザインに深みをもたせてくれます。

 

掃除などの衛生面を重視するなら、60wがおすすめ

トイレのゴミや汚れを確認できる明るさにしておきたいという場合は、40w相当よりも明るめの60w相当の照明がおすすめです。衛生面を考えると、汚れたらすぐに掃除できるように、ゴミや汚れに気づける明るさで計画しておくのが良いでしょう。

 

トイレ照明の色を選び方

40w相当の明るさで、リラックスできるおしゃれな空間を演出したい場合は、あたたかみのある色合いの電球色がおすすめです。

60w相当の照明を選ぶ場合も、空間に落ち着きを与えたい場合は電球色がおすすめです。また、トイレを自然な雰囲気としたい場合は、昼白色にするとよいです。昼白色は洗面脱衣室など、化粧室の照明によく用いられる白っぽいナチュラルなあかるさです。掃除の際にも手元が見えやすくなります。

 

トイレ照明の種類を選ぶ

ダウンライトでトイレをスッキリした空間に

ダウンライトは天井に埋め込まれるため、天井がスッキリとした印象になります。とにかくシンプルな空間にしたい場合は、ダウンライトがおすすめです。

 

ペンダントライト目線の高さに設置

天井に吊り下がっているペンダントライトは、家具のないトイレにアクセントを加えます。ペンダントライトの高さは、床から180センチの高さに器具の下端がくるように設置し、身長に合わせて微調整するとよいです。

設置位置は、便座の中心を避けて、壁際に寄せて計画するのがおすすめです。

座っていてもペンダントライトの存在感や演出効果を感じることができます。

 

シーリングライトで眩しさを低減

シーリングライトはトイレ全体を満遍なく照らしてくれます。

ダウンライトやペンダントライトなどと比べると、光源が覆われているため直下でも眩しさを感じにくいので、明るさによる不快感を感じにくいです。

 

シャンデリアでトイレを華やかに演出

シャンデリアはトイレ空間を華やかに彩ります。シャンデリアにも様々な大きさや形状がありますので、トイレという狭めの空間を考慮すると、小さめで装飾も控えめなタイプのシャンデリアが空間に合わせやすいです。

 

ブラケットライトで壁を照らし空間を演出

壁に取り付けるブラケットライトは、壁を光をあてる間接照明のようなタイプと、空間にあかりを向けるタイプがあります。取り付けた反対側の壁側は比較的暗くなりますので、明るい部分と暗い部分のグラデーションを楽しめます。

 

人感センサー付き照明でトイレへの出入りを快適に

トイレには人感センサー付きの照明もおすすめです。

トイレは、ドアで閉鎖された空間であり、ドアの小窓も小さめの物が多く、照明の消し忘れも多い室です。深夜にトイレに行く際に、暗くてスイッチの位置を探すのに手間取るなんてこともあります。

人感センサー付きの照明は、そのような困りごとを解決してくれます。また、スイッチを触ることなく自動で照明が付き、消えてくれるので衛生的です。

 

目的にあった照明でトイレをおしゃれな空間に

今回ご紹介したように、トイレの明るさは一定の基準をベースに考え、目的にあった種類の照明を選ぶことで快適な空間を演出できます。

照明の種類によってトイレの雰囲気がガラリと変わりますので、照明の種類と特徴を整理しながら、こだわって計画してみてください。

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この記事を書いた人

現場監督クロと、住宅設計士シロの建築士コンビが運営。


”住宅の間取りと照明”
についての知識・情報を発信中。

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