子供部屋の照明について ~照明計画のポイント~

子供部屋

子供部屋の照明計画について、計画のポイントと照明の種類別の特徴についてまとめました。子供部屋の特徴や必要な明るさ、色合いや照明の種類について紹介します。

 

目次

子供部屋の変化を想定して照明計画を

寝室・勉強・遊び場として使われる子供部屋ですが、子供の成長に合わせて部屋の使い方も変化していきます。そして子供が大人になって家を出ていくと、子供部屋は夫婦の趣味室にもなりえます。

しかし、子供部屋の変化に合わせて照明の配置を変更するとなるととても大変です。壁や天井の一部を壊さないといけなくなる可能性も高いため、子供部屋の照明計画は将来を見据えて計画しておく必要があるでしょう。

子供部屋を2部屋に間仕切る場合や、その反対に2部屋の子供部屋を1部屋にする場合も、部屋の区画が変わるとともに、必要な照明やコンセント、スイッチの位置も変わってきます。このような部屋の変化を想定して、可変性のある計画を考えておくことが重要となってくるでしょう。

 

子供たちの安全を考えた照明選びが必要

照明器具は、天井や壁など比較的高い位置に配置されるため、万が一の灯具の落下やカバーの破損を考慮して計画しておく必要があります。

特に子供部屋は、子供が安全にのびのびと暮らせるように、安全面を考えて照明の配置や素材を決定すると良いでしょう。

 

子供部屋の照明の明るさは?

まず明るさの基準ですが、”シロとクロ”が照明計画をする際は、1畳あたり300~600lmの明るさを目安とし、暮らし方や環境に合わせて調整して計画しています。

例えば、6畳の場合は、明るさの目安の450lm(中間値)×6畳で2700lmを部屋全体の照明の明るさの目安として、そこから諸条件を勘案して調整していきます。

間取りを計画する際は、一般的には部屋の中央や机の上などを明るくするように計画することが多いです。しかし、子供部屋の場合、照明計画通りの使い方になることは少ないかもしれません。子供が小さい間は部屋全体が”遊び場”となり、ときには部屋の隅で遊ぶこともあるでしょう

そういったことも想定して、他の部屋よりは明るく、そして部屋の隅まで照明の光が届くように計画しておくとよいでしょう。

 

子供部屋の照明の色は?

基本的に、勉強する際には青白い光の昼白色、就寝前などのリラックスしたい時にはオレンジ色の電球色が向いています。(照明の色合いについて、詳しくはこちらの記事をご参考ください)

子供部屋は勉強や遊び、寝室としても使われる部屋ですので上記の2色の色を時間帯や用途によって使い分けると良いでしょう。

照明計画としては、全般照明は電球色にしておいて、机の上を照らす局部照明を昼光色にするなど、ゾーン別に照明の色を変える方法と調光・調色機能のついた照明を活用して時間帯や作業によって色あいを変化させていく方法の2パターンがよく計画されています。

 

子供部屋の照明の選び方

子供部屋の照明はどの種類の照明が良いのでしょうか。照明によって特徴がありますので、紹介します。

 

灯具が壊れる可能性が少ないダウンライト

天井面に埋め込まれる照明であるダウンライトは、天井に吊り下げるタイプや置き型の照明と比べて物がぶつかって器具が壊れるといったことも少なく、灯具の落下の可能性も低いです。安全面を最優先とする場合はダウンライトがおすすめです。

 

物心をくすぐるデザインが豊富なペンダントライト

天井に吊るすペンダントライトは、灯具やシェードに様々な素材や色があり、お子様の物心をくすぐるデザイン性に富んだ照明です。

ペンダントライトは、天井付の照明と比べて低い位置にシェードがつきます。お子様が物をぶつけてしまう可能性があることや、部屋の模様替えの際に照明の位置によって机の配置が制限されてしまったりと子供部屋に取り付ける際は考慮する点が多いです。

 

1灯で部屋全体を明るくできるシーリングライト

シーリングライトは部屋全体を明るく照らすことのできる照明です。”子供部屋の明るさ”のことでも記載していますが、子供部屋は、お子様が小さい間は部屋全体が遊び場になりまので、部屋の広範囲を1灯で明るく照らせるシーリングライトは明るさの面ではおすすめです。

 

ブラケットやスポットライトで手元を照らす

子供部屋に机を計画する場合、机上面の明るさを確保してあげる必要があります。机が壁に組み込まれている造作机の場合や、机の位置を将来にわたり動かさない計画であれば、机の上を照らす照明も壁や天井に組み込んでおいてよいでしょう。壁付けのブラケット照明や、スポットライト、天井付のダウンライトなどで机上面を照らすことで、手元の明るさを確保できます。

 

持ち運びできるデスクライトを活用する

模様替えなどで机の位置を変える可能性がある場合は、天井や壁に固定する照明を計画するのではなく、机の上に置くデスクライトを計画するとよいでしょう。デスクライトは持ち運びができるので、コンセントさえ付けておけば照明を部屋のレイアウトに合わせて自由に移動できるという長所があります。

 

まとめ

子供部屋は、使い方が変化していく部屋であるため照明の計画も将来を見据えておく必要があります。子供の行動は予測もしづらいので、安全に配慮して素材や照明の形を選ぶ必要があります。

とはいえ、照明は部屋の雰囲気を演出してくれるものですから、子供部屋の特徴を理解した上で見た目にもこだわり、バランスのとれた納得のいく照明計画をしていくとよいでしょう。

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この記事を書いた人

現場監督クロと、住宅設計士シロの建築士コンビが運営。


”住宅の間取りと照明”
についての知識・情報を発信中。

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